導入事例

ホーム > 導入事例一覧 > 高速度カメラの映像と波形データをみて、この遅延がどれくらいであるかを確認し、ベストのタイミングを見つけます。

導入事例

高速度カメラの映像と波形データをみて、この遅延がどれくらいであるかを確認し、ベストのタイミングを見つけます。
(産業用搬送機メーカー・開発技術部Yさん)
2009.09.24
問題

 

導入事例6_0.jpg

私どもは様々なタイプの搬送機を製造しております。その中の画像検査用搬送機の役割はワーク (搬送物) を検査する、検査でNGになったワークを排出する、検査OKのワークは傷つけないで整えて次の工程に渡すことです。搬送物はロール紙ではなくカットされたワークで、搬送の安定性は非常に重要な問題となります。速度は速いもので200m/minにも達し、目ではその挙動を捉えることができません。また私どもの製品はワークサイズ、用途に合わせたカスタマイズ設計がほとんどです。そのため設計段階だけでは問題を見つけることが困難で、組み立て後の検証時間に非常に多くの時間を割かざるを得ませんでした。また今までは不具合が発生した場合はKKD (勘、経験、度胸) だけで対応することになるため結局は技術の蓄積ではなく、経験の蓄積だけとなっていました。そんな時に高速度映像とアナログ波形を同期して取得でき、コンパクトで持ち運びもできるプレクスロガーの存在を知り、これは様々なところで使えると思い導入しました。

 

実際の速さの動画はこちら → 搬送装置_実速度.wmv

 

 

理由

導入事例6_1.jpg

今回の使用例は約150m/minで排出されるワークを数百枚ずつ互い違いに整理することによって、次工程での作業を行いやすくするための排出装置の検証です。

ハイスピードカメラ映像で搬送の様子を捉え、制御モータと光学センサの信号をアナログ入力しました。

光学センサからの入力を元に互い違いに整理するためのワーク押えを動作するモータを駆動しますが、この機構には動き始めるまでに遅延があるためにタイミングが異なると高速搬送の際にはワークに対してその動作が間に合わず、ワークがバラバラの状態で排出されてしまいます。

そこで高速度カメラの映像と波形データを同期記録できるプレクスロガーを使用してこの遅延がどれくらいにであるかを確認し、ベストのタイミングを見つけます。

調整前の様子はこちら

対策

 

導入事例6_3.jpg

プレクスロガーにはその場で高速度カメラ映像をコマ送りしたり、アナログ信号の時間軸計測機能を使用して遅延がどれくらいであるのかを解析できるため、あと数ミリ秒だけ早く出来ないか?、出来ない場合はコンベア位置変更や長さ変更で対応可能かの判断がすぐにできます。またLAN機能を利用してPCにすぐにデータを取り込めるため、標準添付の解析ソフト「PLEXLOGplus」の動線解析機能を利用してワークの暴れを可視化したり、角度計測機能を利用してガイドの角度を決定したりと様々活躍しました。

調整後の様子はこちら

効果

 

200m/minの速度は1秒に3.3mも進むということですからとても目ではその挙動は確認できません。プレクスロガーはこれをスローモーション映像として見られる上にアナログ信号を同期して取得できるため、今までは見えなかった挙動も見え、またどのように対処して良いのかもデータで見えるので、開発工数の約半分を占めている実機検証を大幅に減少させることが可能になりました。

またプレクスロガーは軽量・コンパクトなので、万一お客様の現場でトラブルになった時にもカバン一つに収めて持って行くことができます。さらに高感度カメラで照明を焚くのが難しい食品業界様向けの搬送装置でも現場に持ち込ませていただける点も私どもとしては大変助かっています。

取得したデータは経験の蓄積ではなく技術の蓄積であるため、設計者やサービスエンジニアによるバラツキ軽減にも繋がるため全体のレベルアップを図ることができました。

担当者より

今回のような搬送物の挙動の確認や調整だけではなく、プレクスロガーはCマウントを採用しているためお手持ちのファイバースコープを取り付けられることも評価いただけました。ファイバースコープを取り付ければ今まで目視できにくかった機械内部の高速挙動も観察できます。
高速度カメラとデータロガーがひとつになったプレクスロガーはCマウント採用で、拡張性が高く用途も拡がります。そんな特徴のひとつを生かしていただけることは私たちにとっても非常にうれしい事例となりました。